―――2007年、鉱物学者のロバート・ヘイゼン氏のもとに、一本の電話が入った。相手は、科学の研究や教育に助成するニューヨークのスローン財団。研究助成先を探しており、「生命の誕生を研究してほしい」という。
それに対してヘイゼン氏は「生物学以外の物理や化学、地政学を総合しながら地球上の炭素を調べないかぎり、生命誕生の謎に迫るのは無理でしょう」と答えた。つまり、「炭素」は、生命や地球誕生の根源になっているというのだ。各専門家たちと分野を超えて、生命の新発見に挑み続けるヘイゼン氏にインタビューした(取材・構成 大野和基:国際ジャーナリスト)。
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